企業会計原則の話の第8弾です。
一般原則の7番目において性善説、性悪説のどちらも反映したうえで実際の実務をしっかりと鑑みた現実的なことを要請したものがこの単一性の原則です。
単一性の原則
株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならない。
企業会計に関するすべてのステークホルダーに配慮したうえで、開示する必要な情報が複数に亘ったとしても会計帳簿は複数存在してはならない、つまりは実質一元・形式多元を強く要請しています。
昨今の企業会計は様々なステークホルダーの増加、さらには企業のグローバル化も進み企業に求められる情報開示も多岐に亘っています。
だからこそここで実質一元を強く要請しつつも形式多元は容認しているのです。
上場企業、グローバル企業に要請されているIFRS(国際会計基準)に基づく財務諸表作成もこの形式多元を適用しているのです(もっともこちらの適用は任意のうえ実施時期が当初よりもさらに延長されました)。
いかがでした?
シリーズで紹介した企業会計原則、今回で終了です。
私たちは、社会の経済活動に必ず参加しています。そしてその経済活動を担っているのは大小を問わず企業であることは否めません。
そしてその経済活動、市場動向という様々な事象には必ず原因が存在します。そのような原因を紐解くうえで、企業会計の原則を知ることは決して無駄にはなりません。企業を動かすのは人であり、企業経営を行っているのも人だからです。そしてその企業会計のルールを作ったのも人なのです。
全てがそこに携わる人々の理性、欲求、良心、悪意、様々なせめぎ合いを論理的に考察するうえで原理原則を探求することは実に面白いと思いませんか?
いささか流行りのドラマ風の締めくくりになりましたが、一般的に退屈な稿にお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。
2013年06月07日
最後は現実を見据えて〜単一性の原則
posted by core at 06:00
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| 会計
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