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2012年04月10日

携帯電話より現在の世相を解く

現在のデフレ経済の状況は、消費者と企業の消耗戦に入っていると言っても過言ではありません。

2007年のサブプライム問題を発端に、2008年のリーマンショックが世界景気の後退を加速させ、欧州債務危機へと繋がっていきます。さらには昨年の東日本大震災のみならず、タイの洪水などの相次ぐ世界的自然災害は、世界中のエネルギー政策、雇用問題にも大きく影を落としています。

デフレ経済が消費者と企業の消耗戦ということは、いわゆる「鶏が先か?卵が先か?」の問答といっしょで

@ 景気後退により価格を下げないと消費者に商品やサービスをセレクトしていただけない・・・故に低価格消耗戦になり企業が弱る。
A 企業が消費者のニーズにこたえるためには、リストラによるコスト削減をすすめるため雇用のチャンスが大幅に削減する、失業者が増加すればさらなる低価格戦を展開しないと消費は促されない。

低価格にする企業側のメリットは消費行為が増えるということです。シェア獲得の競争が激化します。まさに世の中の市場がレッド・オーシャンに染まってしまいます。

様々な消費材、サービスが20年前は贅沢品だったものが、生活必需品に変わっているものが多々あります。

パソコン、携帯電話、自動車、食器洗浄機、大型テレビ等、このようなものは贅沢品から生活インフラ品に変わったということは前述のように価格が大幅にお手頃になったということです。

私自身の携帯電話の利用法を例にしましょう。

私は以前から携帯電話はエーユーを使っていました。クライアント様が東京、大阪、四国にもいらっしゃいますので月々の携帯電話の利用料は25,000〜30,000円になっていました。それにモバイルノートパソコンの外出先での通信環境確保のため、別途NTTドコモの移動端末を月々6,833円で利用していました。つまりは毎月30,000〜35,000円強の通信端末料を支払っていたのです。

ここに先程の携帯業界の価格競争の原理が働いたこと、技術革新の進化を活用するためソフトバンクから発売されているiPhoneを新たに購入しました。ソフトバンクの携帯電話はソフトバンクの契約者どうしでは通話料が無料になります。従って、既存の所有のエーユーの携帯電話は据え置きですがソフトバンクの携帯電話を所有する方にはiPhoneで通話するようにしましたので携帯電話の利用料金は格段と下がったのです。

さらに技術革新とインフラの整備によりイーモバイルのポケットWiFiが私の出張先の各地で安定した通信環境を確保できることがわかったのでNTTドコモの移動端末を解約しました。

この一連の流れを一覧しましょう。

@ エーユー携帯電話(継続所有)
通信料月額平均27,500円が10,000円にコストダウン(マイナス17,500円)
A NTTドコモ移動端末(解約)
通信料月額6,833円が0円にコストダウン(マイナス6,833円)
B ソフトバンクiPhone携帯電話(新規購入)
通信料定額月額6,855円(プラス6,855円)
C イーモバイルポケットWiFi(新規購入)
通信料定額月額3,155円(プラス3,155円)

最新機器に入れ替えたうえで月々のコストは約14,000円程減少しています。

ここでBのソフトバンク、Cのイーモバイルは新しい顧客を創出しましたが、@のエーユーは売上が減少、AのNTTドコモにいたっては顧客を失っています。

私の既存の所有携帯電話、つまり@がNTTドコモだったとしても同様の@にエーユーがドコモになっただけのことでしょう。ただし、この場合、iPhone所有を目的とするのならばBで新規顧客を獲得するのがソフトバンクではなくエーユーという可能性もありますが、通話料の減額になるかどうかはその方の利用状況で変わりますよね・・・

いずれにおいても顧客獲得のためにサービス強化をしながら、価格を値下げしたことにより消費者(私)は大きなメリットを生じていますが、その反対の側面として企業側は売上や顧客を失っています。

さらに業界の売上高という観点からも私が得しているということは減少しているのです。

新規顧客を創出するためには、シェアを取り合う訳ですから長い目でみると全くの新サービスを想像しない限り、市場は縮小していくのです。



この流れを断ち切らないと本当の意味での景気回復はありえません。



消費税増税問題で政治、経済界、消費者も巻き込んで紛糾していますが、前述の原理でいえば消費者の支出を税金というものがそのシェアに入り込んでくることなので、税収確保という観点では増額できるのかもしれませんが、全体最適ではほんとうに国家的レガシーコスト負担の改善に繋がるかどうかは疑わしいですよね・・・



いずれも我々に最も身近になった消費材の携帯電話、効率よく利用することで現代の社会情勢が読み解けるというのは何とも複雑な心境です・・・
posted by core at 06:00 | Comment(0) | 岡部のIT考察
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