放心状態で帰宅した。玄関で妻に検査結果を伝えると妻も膝から崩れ落ちた。二人して苦悩の日々を思い出していた。再検査は1週間後だが、その日からあまりのショックのため寝込んでしまった。
再検査は、ポジトロン断層法、通称PET、近年の検査方法として急速に広がった陽電子検出を利用したコンピューター断層撮影術である。FDGの集積で悪性腫瘍を捕捉する。
検査までの1週間はほとんど寝込んでいた。ふとんの中から天井を無機質に眺めながら、再び苦悩の闘病生活を迎える覚悟を固めていたのだろう。
このときは、検査直前に気がつくのだがネガティブシミュレーションをしているだけなのである。
確定してから考えればいいことを先に考えてしまう。いわゆる取り越し苦労なのである。
検査前日にようやくその境地にたどりついた。
結果が出てから考えよう。
検査を受けた。
さらに1週間後に検査結果を聞きに行く。
U医師:「FDGの集積はありません。限りなく白に近いグレーですね・・・」
主治医のU医師は神妙に話される。
U医師:「疑わしきは早めに対処するのがいいのですが・・・」
明らかに手術をしたいという意図を感じる言い回しである。
私:「レッドカードなら従います。イエローカードなら絶対に従いません。」
U医師:「強要はできません。では2ヶ月後にCT検査をまた行いましょうね・・・」
その後、私の口から出てきた言葉は自分でも驚くような言葉だった。
私:「確定でないのに手術をしないでください。2度の開腹手術で心身ともに衰弱したんです。もう2度とあんな苦しみは味わいたくないのです。先生を信じています。絶対に手術いないといけないとおっしゃられるのならば従いますが、そうおっしゃられない限りは先生の言うことは聞きません!」
私:「癌なんて消しますよ!!!」
2年前とは違う闘病生活の開始である。
つづく
2009年06月14日
覚醒×核生(カクセイ)〜PET
posted by core at 06:00
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