経営者はマネジメントを行っていくうえで必ずリーダーシップが必要となってきます。しかしながら、経営者も一人の人間です。当然ですがタイプがあります。
組織を運用していくうえでの人的マネジメントでは、当然のように管理職向けに部下のタイプを検証するケースはよく見受けられます。
弊社は中小企業のコンサルタントを行っていますので、弊社が提唱する“企業=経営者”
いわゆる経営者のリーダーシップに今回スポットを当ててみました。
最近よく知られているリーダーシップの理論に「状況対応型リーダーシップ」があります。
いわゆるこれはリーダーシップを冒頭の一人の人間としてのタイプで分類するのではなく、そのときの状況によって臨機応変に対応するリーダーシップの取り方です。このことを意識して取り組めば、自分自身の置かれている状況や、心理状態によってリーダーシップの取り方をアジャスト(対応)させればいいのです。
簡単に記せば
@ 技術力は低いがやる気はある
A やる気に欠けるが、ある程度技術力がある
B 技術力は高いが、自信がない
C 経験も技術力もあり、やる気もある
この@〜Cの状態をその時の企業経営における戦略、経営者ご自身の状態にあわせて取るべきリーダーシップのスタイルを当てはめると
@ 指示
A コーチング
B サポート
C 権限委譲
となるようですね。
実際に私もこの状況対応型リーダーシップに出会って、自分自身の企業経営における戦略的スタンスや、クライアントの経営者の状況に応じての戦略的アドバイスにも応用して使わせていただいています。
ちなみに先日、WBC2連覇を果たした“侍ジャパン”のイチローは、リーダーシップに関しての米メディアの質問に対してこのように答えたそうです。
「このレベルでチームリーダーが必要なのか?」
このコメントは自身が在籍するマリナーズに対してのコメントです。
さらに“侍ジャパン”に対しての同様の質問に対しても
「必要ない。それよりも必要なのは一人一人の向上心」
と答えたそうです。
前提は前述のチーム全員が“C 経験も技術力もあり、やる気もある”ということです。何とも深い話とは思いませんか?
2009年04月15日
リーダーシップ
posted by core at 06:00
| Comment(2)
| コンサルタントとして
Cは会社を経営しているオーナー社長に不可欠な要素ではないでしょうか。
最近では自動車メーカー・スズキの鈴木社長、ファーストリテイリングの柳井社長などが会長職から社長職に返り咲いていますよね。
イチローの言葉の「一人一人の向上心」が組織にあれば、チーム(組織)は自ずと力強く独り歩きできるのでしょう。
会社(組織)は“人”ですね。
そして、その個々をまとめる求心力のある存在がまた組織には必要です。
私は侍ジャパンの原監督にはサラリーマン社長ともオーナー社長とも違うその何かを感じました。
いかがですか?
オーナー社長に不可欠な要素はCではないと思います。Cはスーパーマン、カリスマ経営者でありいわばレアな方です。
マネジメントにとって大切なことはできないことはしてもらうことだと思います。なんでも自分がやる必要はありません。しっかりとした信念をもつことが一番大切なことだと思います。
侍ジャパンの原監督には失礼かもしれませんが、彼は@なのに、Cの手法を用いたのだと思います。彼は、非常に空気を読むことに長けていたと思います。
いかがですか?