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2014年09月05日

トリプルスタンダードの余波

大手企業の間でIFRS(国際会計基準)への移行に伴い純利益が押し上げられる決算が増えるようです。



従来の会計基準との相違点で代表的な項目は以下の通り
・のれん償却
・減価償却費
・開発費
・持ち合い株などの株売却損益
・固定資産の減損

冒頭の純利益を押し上げる要因は、代表項目の定期償却を行わないことがその主たる要因となります。

ではなぜ、定期償却を行わないのか?

これはIFRSと現状の会計基準では企業の投資に関する回収の考え方が企業サイドと投資家サイドで大いなる相違があるところに起因しています。

M&Aや大型設備投資した場合、企業側は早期の投資回収を望みます。

従って定期償却を行い回収速度をあげて、その間の内部留保を確保して次回の投資機会に備えるわけですが、投資家は違います。

投資した株式のリターンを早期回収したいために企業価値が高まった直後から純利益の押し上げ効果による早期回収を見込みます。つまりは長期保有目的ではないとも言えるでしょう。

大企業としては投資回収の意向にそぐわないとしても資金調達という観点ではグローバルのトレンドであるIFRS(国際会計基準)の採用を次々と取り入れている訳です。

会計基準によって企業価値を潜在的価値(従来の会計基準)と顕在的価値(IFRS)で示すことになります。

顕在的価値は目の前では増加したとしても、潜在的リスクも含めたまま開示することになりますから時価評価上はそのときは適正であっても、M&Aや大型設備投資をした企業側の戦略が失敗したとしたら減損処理の即時で行うことが要求されるのでサドンデス、つまりは急速な企業業績の悪化が目の当たりになることも想定されます。

顕在的企業価値の増加で資金調達ができたとしても配当等の投資家へのリターンも早期に大きくなるため内部留保を手厚くできません。これは政府が推し進めている施策とも一致するので投資家の存在が大きく、政府の施策(たとえば為替誘導)等に大きく業績を左右される大企業としてはそちらのトレンドに舵を取ることは納得できます。

時価会計の発想からはIFRS(国際会計基準)はマッチしますが、好業績も業績悪化も投資成否によって即時に企業価値に反映されるので潜在的リスクの顕在化には、より一層の注視が企業サイドも投資家サイドも必要になってきます。

緊張感のある市場にはなるでしょうが、ますます従来から企業体力がある大企業に有利な会計基準であるとも解釈できます。

直接金融市場の活性化を意図しているのでしょうが、間接金融市場の資金もこのような大企業に流入するようになればある特定の金融市場のみで大きな資金が還流するということも想定されるのですが、不思議と専門的な内容すぎるからか?財務会計基準の問題と切り取って論じているからか?非常に報道での取り扱いも少ないのが気になります。

・ポリティクス(政治)
・エコノミクス(経済)
・ソーシャル(社会)
・テクノロジー(技術)

企業経営に影響を与える外的要因の重要事項すべてに絡む重要トピックだと思うのですが・・・

これって見方によっては会計バブルとも取れますよね・・・



posted by core at 06:00 | Comment(0) | 会計
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